2018年の皐月賞を思い出してみてください。
圧倒的な支持を集めていたダノンプレミアムが不在となったクラシック第一冠。その主役に躍り出たのが、7番人気の伏兵だったエポカドーロでした。
私はもちろん誰もが差し馬を探していた中、堂々と先頭に立ち、そのまま後続を完封。続く日本ダービーでも勝ったワグネリアンに最後まで食い下がり、世代トップクラスの能力を証明しました。
現役時代は決して派手な戦績ではありませんでしたが、「しぶとさ」と「勝負根性」は同世代でも屈指だった一頭です。
そして現在は種牡馬として第二の競馬人生を歩んでいます。
種牡馬入り直後のアクシデントもあり、決して恵まれたスタートではありませんでした。しかし、そのぶん産駒の評価はまだ定まり切っておらず、今後面白い存在と私は思っています。
今回はエポカドーロの血統的な魅力と、現時点で見えてきた産駒の私なりの傾向について考えてみたいと思います。
オルフェーヴルらしさと、母系のスピードを併せ持つ血統
エポカドーロの血統表を見ると、まず目に入るのは父オルフェーヴルの名前です。
説明不要の三冠馬であり、種牡馬としても数々の大物を送り出してきました。
一方で母系を見ていくと、母の父はフォーティナイナーズサン。アメリカ色の強いスピード血統が入っています。
この配合が実に興味深いところです。
オルフェーヴル産駒というと、
- 気性的に難しい
- エンジンのかかりが遅い
- 距離が延びて良さが出る
というタイプが少なくありません。
しかしエポカドーロ自身は比較的前向きで、皐月賞でも先行力を武器に結果を残しました。
産駒にもその特徴が受け継がれるなら、「オルフェーヴル系のスタミナ」と「フォーティナイナー系の前進気勢」を兼ね備えた、実戦向きのタイプが出てきても不思議ではありません。
現時点で感じる産駒の狙いどころ
まだ産駒数そのものは多くありませんが、走りを見ているといくつか共通点も見えてきます。
タフな馬場で評価を上げたい
やはり父系の特徴なのか、時計の速い高速決着よりも、力の要る条件の方が合っている印象があります。
雨で時計がかかる芝。
あるいは砂が深くスタミナを要求されるダート。
そういったレースで人気以上に走るケースが増えてくるのでは?と私は睨んでいます。
良馬場の瞬発力勝負で敗れていた馬が、馬場悪化で一変するパターンには今後も注目したいところです。
中山や阪神内回りは面白い
エポカドーロ自身が結果を残した舞台でもありますが、産駒も直線だけの切れ味勝負より、
「早めに動いて粘り込む競馬」
が向いているように感じます。
東京の長い直線より、
- 中山
- 阪神内回り
- 小倉
- 福島
といった持久力が問われるコースの方が血統的には向いていると私は思っています。
ダート中距離は今後の注目ポイント
母系の影響もあり、ダート適性を見せる馬も少なくないでしょう。
特に1700~1800m前後の中距離戦は面白いカテゴリーになりそうです。
スタートを決めて好位を確保し、そのまま長く脚を使う。
エポカドーロ自身を思わせるような競馬ができる馬が増えてくれば、地方交流戦などでも存在感を見せるかもしれません。
一方で高速決着は課題か
反対に、血統的に少し苦しそうなのが超高速馬場での瞬発力勝負です。
東京や新潟外回りのように、
「上がり33秒台前半」
が求められるレースでは、どうしても分が悪くなる可能性があります。
もちろん個体差はありますが、血統全体の傾向としては、そうした舞台で過剰人気になっている場合は私は少し慎重に見ます。
地方競馬で存在感を増す可能性
最近のエポカドーロ産駒を見ていると、中央より地方のダートで持ち味を発揮しているケースが目立っている気がします。
特に、
- 門別
- 大井
- 園田
- 高知
といったパワーを要求されるコースとの相性は良さそうです。
オルフェーヴル譲りのスタミナと、母系由来のダート適性。
この組み合わせが地方の深い砂で噛み合っている印象を受けます。
面白いのは「中央から地方へ移った馬」
個人的に注目しているのがここです。
中央の未勝利戦で結果が出ず、地方へ転出したエポカドーロ産駒。
こうした馬は中央時代の着順だけで嫌われやすく、人気を落とすことがあります。
しかし実際には、
- 距離不足だった
- 馬場が合わなかった
- 高速決着が向かなかった
というケースも少なくありません。
地方のダート中距離へ替わった途端に一変する可能性は十分考えられます。
まだ評価が固まっていない今だからこそ面白い
種牡馬の評価はどうしても結果が出てから定まります。
評価が固まった後では遅いこともあり、固まる前だから最高に美味しいのだと私は考えます。
エポカドーロ産駒は現状、
「中央では苦戦気味」
という印象だけが先行している部分があります。
だからこそ、
- 道悪
- タフなコース
- ダート中距離
- 地方移籍初戦
といった条件で人気を落としている馬には、今後も注意を払いたいところです。
皐月賞を逃げ切ったあの日のように、多くの人が見落としているタイミングでこそ、この血統の真価が見えてくるのかもしれません。


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